画面を横切る太い梅の幹。その向こうに梅林が広がり、花を見る人々が小さく見えます。広重が晩年に手がけた揃物『名所江戸百景』の一図で、1887年にはゴッホがこの絵を油絵で写しています。
見どころ
其の一
手前の幹は、名木「臥龍梅」
画面を横切る太い幹は、亀戸の梅屋敷にあった名木「臥龍梅(がりょうばい)」です。臥龍とは、地に伏した竜のこと。名付けたのは水戸光圀だと伝わります。
ブルックリン美術館は、この木を江戸でいちばん名高い梅の木だったと説明しています。
其の二
近くは大きく、遠くは小さく
幹は画面からはみ出すほど大きく描かれ、その向こうの梅林と、垣根のあたりで花を見る人々は、ごく小さく描かれています。
同じ揃物の「堀切の花菖蒲」や「深川洲崎十万坪」も、手前に花菖蒲や鷲を大きく置いて、奥の景色を小さく見せています。
其の三
空は赤く、梅屋敷はいまはない
空は上が赤く、下に向かって白くなるようにぼかされています。白い梅の花が、その赤によく映えます。
梅屋敷は、明治43年(1910)の大雨による水害で梅の木がすべて枯れ、廃園になったといわれます。いまは亀戸3丁目に「梅屋敷跡」の碑が立ち、江東区の史跡になっています。
其の四
ゴッホが、油絵で写した
1887年、ゴッホはこの図を油絵で写しました。ゴッホ美術館によれば、構図は原画に忠実ですが、色はずっと強くなり、幹は広重の黒と灰色ではなく、赤や青の色で描かれています。さらに橙色の縁を二本加え、そこに日本の文字を描き込みました。
ゴッホは同じ年、同じ揃物の大はしあたけの夕立も油絵で写しています。
この一枚について
- 所蔵
- シカゴ美術館(The Art Institute of Chicago)
- 整理番号
- 1965.1027(Gift of Mr. and Mrs. Harold G. Henderson)
- 制作
- 1857年(美術館の表記)
- 寸法
- 34.9 × 23.9 cm(大判)
- 画像
- 美術館がパブリックドメインとして公開
この一枚は、空の赤のぼかしと、白い梅の花がよく残っています。左の余白には、紙の傷みと、整理番号の書き込みも残っています。BASE の A2 ポスターは、この画像をトリミングせず、紙の焼けや傷みも直さずに複製しています。
ポスターで飾る
日本語|国内送料無料
A2 ポスター(BASE)
この一枚を A2(42×59.4cm)の強化マット紙に印刷します。額は付属しません。5,980円、国内送料無料です。
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額装のアートプリント(Etsy)
こちらも同じシカゴ美術館の一枚(1965.1027)から作った複製です。和紙色の余白に題名を添えたジクレー印刷を、額に入れて掛けられる状態でお届けします。12×16 インチと 18×24 インチ、額の色は4色。US$119〜149。
Etsy で見るIn English
Plum Garden at Kameido, from Utagawa Hiroshige’s series One Hundred Famous Views of Edo (1857). The great trunk across the foreground is the Sleeping Dragon Plum (Garyūbai), described by the Brooklyn Museum as the most famous tree in Edo. The garden was abandoned after a flood in 1910. Vincent van Gogh copied this print in oil in 1887. Our A2 posters (sold in Japan via BASE) and our framed giclée prints on Etsy both reproduce the Art Institute of Chicago impression (1965.1027), untrimmed. The Etsy prints ship to the US, Canada, the UK, the EU, Australia and Japan.